お灸治療
東洋医学のお灸について
お灸は鍼の次に東洋医学のなかに重要な治療法の一つです。お灸は鍼と共に同時に治療を行うことが多いです。
お灸の歴史
中国の古代文献によりますと、お灸は今から凡そ2千数百年前、北方民族の独特の医療として芽生え、やがてインドに渡り仏教医学として研究発達して来たと言われています。
特に、 中国北方民族の人たちは、素朴な生活体験の中から、人間の生涯というものをグローバルにとらえて、生まれたときは赤ん坊、即ち熱の塊から徐々に年老いて冷たくなり、硬く動かなくんるものとしてとらえられていました。
そこで、こうした熱から冷去への移行を少しでも抑止し、火熱の摂取または維持によって少しでも長生きをするために考え出されたのが「お灸」です。
中国のタクラマカン砂漠や、インドのダイインド砂漠など、不毛の地とされているところでも、わずかなオアシスのほとりには必ず、お灸の原料となる「よもぎ」が地に生えています。
(お灸に使われる「もぐさ」の原料がよもぎです。)
この生命力の高い植物に依って病気の治療をすることを考え付いたのが、お灸の始まりだとされています。
人々はよもぎを乾燥させてもぐさを作り、灸をすえることを考えつきました。
また、きびしい寒さのために衣服をつけたまま手足の先に灸をし、その結果、内臓の病気がなおることを知りましたこのような経験の積み重ねから、灸という東洋医学独特の治療システムは生まれたのです。
日本のお灸歴史
今をさかのぼる約千二百年前(平安朝の頃)、仏教伝来士によりもたらされました。室町時代に中国との交流の中で宗教とともに広まっていきました。お灸の全盛は江戸時代中期で、その療法はヨーロッパにも伝えられ、お灸の材料にはモグサ(MOXA)と日本名で紹介されています。明治初期に西洋医学が医学の中心になるまでは、漢方薬とともに治療のひとつとして広く使われていました。明治初期まで医療の中心であり、漢方薬とともに広く民間療法として愛用されてきました。子供から大人まで病気にかからないよう、体力増進を主目的として行われていました。。
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