血虚とその症状
「血虚」となはないか
血が足りないことです。毎月、生理による出血がある女性は、男性より血が不足しがちです。とくに偏食がちだったり、食生活が単調になりやすい人は、血のもととなる栄養がとれず、血が不足しやすいといわれています。血には、ホルモンの働きの一部も含まれているため、血虚を放っておくと、子宮内膜が薄くなって経血量が減ったり、 生理の期間が短くなるなどの問題が起こりやすくなり、不妊に発展するおそれもあります。血虚の兆候が少しでもあれば、ふだんの生活の中で、できるだけ血を補う工夫をしていくことが大切です。婦人科疾患以外に美容のトラブルに結びつくことが多いです。東洋医学では血の不足によって臓腑、経脈が滋養されないために生じる、全身虚弱を表わす症状もあります。
起こりやすい症状
血虚(血の不足)の原因は飲食の摂取不足、胃腸虚弱による消化吸収の低下、過労や慢性病、思慮過多、失血過多など。以下の症状がなりやすい。
- 貧血になりやすい
- 皮膚は乾燥し、カサカサ
- 髪が抜けやすい
- 血圧が低い
- めまいや立ちくらみがする
- 年のわりにしわが多い
血虚による不妊症症状と日常生活
血虚による不妊の症状
- 月経の量が少ない。無月経になることもある
- 生理期間が短め(3~4日)
- 卵が小さく質がよくない
- 低温期が長い、高温期が短い
- 生理の終わりごろから体がだるくて疲れ易い
- 生理が終わりごろから終わったあとに腰やお腹が痛い
血虚体質を改善するため
血虚タイプの日常生活:
食生活にかたよりがあるようなら、まずはそれを改善する事が大切です。ひとつのものばかり多く食べるのはやめて、できるだけ多種類のものを食べるように心がけましょう。血を補うためには、色の濃いものもきちんと食べることが大切。プルーンやなつめ、クコの実などのドライフルーツ、緑黄色野菜、黒豆、ひじき、黒ごま、黒きくらげなどは血を増やしながら血のめぐりもよくしてくれます。毎日少しずつでも食事に取り入れるようにしましょう。また、たんぱく質をきちんととることも大切。血を補う作用が強いのは、レバー、鶏肉、牛肉の赤身、まぐろ、かつおなど。これらの動物性たんぱく質と、豆腐や納豆などの植物性たんぱく質を、野菜や穀類と組み合わせてとるとよいでしょう。
散歩やストレッチなど血行をよくするための適度な運動をお勧めです。
鍼灸治療
鍼灸で血虚の体質が改善します。お血の症状も解消し、血液の流れよくすることにも役立ちます。
健康な人の月経
月経の周期が正常であること
正常月経周期とは、月経の開始から次の月経開始の前日までの期間の長さをいいます。正常な月経周期とはその期間が25日以上38日以内に入っていることをいいます。ですからぴったり30日でなくてもその範囲内であれば正常なわけです。
月経の量が正常であること。
月経血の中にレバーのようなかたまり(凝血)がまじっているのは月経血量が多い(過多月経)サインの一つです。またちゃんとした食事をしているのに貧血といわれるのも月経血量が多いためであることがあります。逆に月経血の量が極端に少ないのを過少月経といいます。
月経の持続期間が正常であること
正常な月経の持続期間は3日以上、7日以内とされています。ですから2日で終わってしまうとか、8日以上続くのは、問題なことがあります。
月経痛などの随伴症状が強くくないこと
通常、月経中に腹痛や腰痛、頭痛、悪心などの症状は多少はありますが、日常生活に支障をきたさないのであれば正常です。一方これらの症状が強く、日常生活に支障が出たり治療を必要とする場合は月経困難症といいます。
月経終了(閉経)の年齢が正常である。
日本人の閉経の年齢は平均50,5歳と言われています。その前後5年ずつ、つまりほとんどの人が45歳から55歳までに閉経になるこの時期を更年期といいます。