顔面神経麻痺とはどんな病気か
ある日突然顔の半分、あるいは一部分が思うように動かせなくなる状態のことをいいます。顔が曲がっていたり、まぶたが閉じられないので眼が乾燥して痛かったり、口が閉じられないため食べたものがこぼれてうまく食事ができなかったりします。その他には味がおかしい、ツバがでにくい、などの訴えも出てきます大勢の顔面神経麻痺の方は発症の1~2日前、耳の回りに痛みがあることが多くみられます。顔面神経麻痺の症状が軽い例でも、顔を動かすと左右不対称(いびつ)が目立つので、社会的に消極的になりがちで、精神的にもダメージの大きい病気です。
顔面神経ってどんな神経
顔面神経の支配範囲
顔面神経は左右の脳幹から内耳道、中耳腔を通って顔面に出る脳神経の一つである。顔面筋肉の運動や舌の味覚の一部、さらには涙腺、舌下腺などに分布する副交感神経などをつかさどる神経で、顔面神経麻痺とはこの神経が様々な原因で障害され、顔面機能が消失する病気です。末梢に走行する主な顔面神経線維は右の図のようです。顔面神経麻痺は臨床的には中枢牲麻痺と末梢性顔面神経麻痺に分けられます。中枢性顔面麻痺は顔面神経核上病変(上位神経)による麻痺です。原因は脳溢血、脳腫瘍、その他脳内の病変により、発する症状です。