おうしんきゅうは鍼灸院

外傷性・中枢性顔面神経麻痺

外傷性顔面神経麻痺について

外傷による顔面神経麻痺の原因としては、交通事故が最も多く、次いで、脳腫瘍の手術、転落事故やスポーツ外傷などとなります。顔面神経の損傷は側頭骨錐体部と乳様突起部の骨折によって生じるものが多く、受傷直後に発生する早発性のものと、受傷後3~7日を経過してから発生する遅発性のものがあります。外傷性顔神麻痺の予後はその麻痺の発生時期で異なり、受傷直後に発生したものは予後がよくなく、遅発性の場合は、自然治癒するものが多く、予後良好と言われています。 早発性のものは、受傷時の骨折により顔面神経が損傷を受けることによって生じ、遅発性のものは、顔面神経の浮腫や血腫が原因であるようです。側頭骨骨折が起こるほど強い衝撃が加わると、顔面神経管内の神経が捻挫により過度に伸びたり、出血や腫脹をきたして顔面神経麻痺が生じます。

中枢性顔面神経麻痺について

中枢性顔面神経麻痺は、核上性顔面神経麻痺ともいわれます。中枢性顔面神経麻痺とは、大脳皮質から皮質延髄路、皮質網様体路など、顔面神経核に至るまでに原因がある場合に起こる顔面神経麻痺の総称です。脳卒中の発作後、または後遺症として、しばしば身体に運動麻痺が起こるのは、大脳皮質に局在する運動中枢が障害を受けるためです。中枢性の顔面神経マヒの鑑別(見分け方)方法は、 ・麻痺している側の額のしわをつくることができる。
・麻痺側の閉眼が出来る。
・麻痺の程度がひどくない。
・手や足の痺れ、麻痺などが同時に出現する。などがあげられる。

ベル麻痺とハンド症候群以外の鍼治療法

外傷性顔面神経麻痺に対して、まず、病院で対症療法を行い、麻痺をひき起すものを取り除きます。遅発性の外傷性麻痺は鍼灸治療の適応症となります。また病院で保存療法と言われた場合は鍼灸治療もお勧めで、鍼灸によりよい効果を上げられます。

中枢性顔面神経麻痺は脳梗塞、脳内出血など重篤な疾患が考えられますので、CTやMRIの検査を行い、速やかな専門医への受診と治療が必要となります。症状が落ち着いてきて、退院してからリハビリをしながら鍼灸治療をスタートすればよいです。顔面麻痺以外の後遺症も治療できます。症状が軽い場合は鍼灸の効果が期待できると思います

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